The Data Report 2008

要約

本レポートは、世界の貧しい人たちに真の意味での変化をもたらすことを目指した二つの取り組みについて、その進捗状況を中間報告するものである。その一つは、2000年のミレニアム宣言での合意に沿って2000年から2015年までの間にミレニアム開発目標(MDGs)を達成するという長期におよぶ取り組みであり、またもう一つは、2005年の先進主要8カ国(G8)と欧州連合(EU)による合意・誓約に沿って2005年と2010年の間にアフリカの人々をこれらの目標への軌道に乗せるという当面の取り組みである。今日までの進捗を調査し、行動計画を見直すには重要な時期である。

3年目を迎えた本DATAレポートの狙いは、世界の為政者がなすべきことを支援することにある。これは進捗状況に関して年ごとに撮るスナップ写真であり、この時点までに履行された2005年の公約の記録でもある。

支援はわずかながらも増えており、事実、アフリカの人々は差し伸べられた支援を活かして大きな進展を遂げた。こうしたサクセス・ストーリーは、公約にはそれだけの価値があり、アフリカとのパートナーシップにより数百万の生命が救われるとともにその未来に希望がもたらされることを、改めて国際社会に対して確認するものだが、一方で、ドナー各国による公約の完全履行は立ち往生の状態にある。本年は支援拡大のメカニズムがフルに機能し、2010年の目標に向かって迅速に増大する年でなければならない。しかし、これまでのところ支援は微増にとどまり、アフリカにおける大きなサクセス・ストーリーも、国際社会共通の目標実現に見合うほどには増大していない。

遺憾ながら、ドナー国の公約の実施はまたしても「期待はずれ」であり、こうした「期待はずれ」の年が積み重なれば、2010年までの公約完全履行は一層難しくなる。援助増大、効率性の向上、最終的にアフリカに利益をもたらす貿易体制の確立、生命を救う抗レトロウイルス薬の広域な利用可能性の実現、そして初等教育の普及 ― これらのための画期的な公約は、その名においてなされた世界の人々、貧困との戦いに苦闘するアフリカの人々により現在も真剣に受けとめられている。これらの目標達成は依然として可能であるが、特にスタート時の遅れのため、今後は倍加した取り組みが必要となる。本DATAレポートでは、より具体的にその進捗状況を追跡するとともに、2010年の目標達成のために、また2015年までにアフリカの人々をあるべき軌道に乗せるために必要とされる行動のあらましを描き出したい。